【京都 瓢亭】 庭園を愛でながら頂く 一子相伝の懐石料理
先日、兼ねてから憧れていた料亭
瓢亭で懐石料理を頂きました。
美味しいお料理だけでなく、外観から
しつらえ、おもてなし、、
「日本文化」のすばらしさが詰まっていて
日本人に生まれて幸せと思いました。
瓢亭 本店 とは?
450年以上の歴史をもつ瓢亭。
14代店主 高橋英一さんから
2015年に息子さんの15代店主 高橋義弘さんが引き継がれ
味を守り続けています。
ミシュランでは12年連続三ツ星を獲得しています。
『瓢亭玉子』や『朝粥』も有名です。
松下幸之助や、山縣有朋などの各界の著名人に
愛されていることでも知られています。
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』『細雪』でも登場しています。
瓢亭『深泉亭』へ
南禅寺にほど近い小道に瓢亭がありました。
お店の方に案内されてお部屋まで。
中に通されると迷路のように個室が建っていて
池には鯉が泳いでいます。
アプローチの苔と石畳が素敵で、
瓢亭の世界、異空間に入っていくような気持ちに。
池のほとりの茶室『深泉亭』に通されました。
200年前に建てられたそう。
『侘び錆び』を感じる空間なんですが、
不思議と緊張させない雰囲気がありました。
いただいたお料理
お膳でいただきます。
てっきり机で頂くと思っていたので
タイムスリップ感がありました。
鯛のお造り
明石産の雌、1.8~2.5キロのものを代々伝わる仕入先から
仕入れているそうです。
トマトの醤油も出てきてほのかにトマトが香り、
トマトの旨味とお刺身が合いました。
このトマト醤が高橋義弘氏の考案で『革新』と言われています。
お出汁の美味しさが染みます。
こちらが有名な瓢亭玉子。
瓢亭玉子は朝がゆ定食などでも食べられます。
そういえば、美味しんぼに朝がゆ登場してますね。
卵の仕入れにもこだわりがあり、『初卵』を使用しているそうです。
絶妙なとろとろ加減と濃厚な黄身が美味しかった!
右側は鱧の玉子を固めたものでこちらも印象に残っています。
鮎は頭から食べられます。
どじょうの卵とじです。臭みもなく美味しかった。
枝豆のご飯。早米(新米)のご飯が美味しくて
お代わりしました。
最後に果物が出て、
こちらの和菓子とお抹茶をいただきました。
女将さんのにこやかで柔らかな接客にも癒されました。
まとめ
窓の外の緑、鳥のさえずり、水のせせらぎが聞こえてくる中
お料理をいただく優雅な時間でした。
何故か祖父のことを思い出したり、同行者の生い立ちの
話になったり、普段しないような話が出来ました。
戦国武将にとって、茶室は、
武士も刀を入り口の前に置き身分関係なく、
精神を整える、いわば"究極の癒しの空間”でした。
いただいたのは茶ではなくお料理でしたが
意識はしなくても、自分のルーツに立ち返り
深い話が出来たのはそんな空間のおかげかもしれません。
それに加えて
普段お目にかかれない美術品クラスの魯山人や永楽の器に、
上質な素材を殺さないお料理。
しつらえも、素材も派手さはないのだけれど、
無形文化遺産『和食』のすばらしさと歴史を感じ
日本人として誇らしい気持ちになりました。
お昼の懐石は23000円~
正座が辛い方のために椅子の用意もあるそうです。
瓢亭 本店
075-771-4116
京都市左京区南禅寺草川町35
庶民には贅沢すぎるのでたまにしか伺えませんが
また再訪したいお店の一つになりました。
最後までお読み頂きありがとうございました。